2025/12/20

ひまひま旅行者、また北へ向かう <後編>

 (前編はこちらです→ 前編

 「りんごねぷた電車」に揺られ(眠りに落ち)、中央弘前に戻ってきた。


 徒歩で弘前公園へと向かいます。雨が降ったりやんだりの天気。暗闇にそびえ立つ荘厳な建物は、旧第五十九銀行本店本館





 弘前公園では、紅葉まつりというイベントをやっていました。ライトアップされた紅葉が鮮やかだ。地元の(たぶん)若者たちがたくさん訪れている。彦根城の時も思ったけど、なぜだか、ライトアップは若者のためのものなのである。


 バスでJRの弘前駅に戻り、ここから弘南鉄道弘南線に乗って、今夜の宿泊地の黒石へと向かいます。



 なんでいきなり真冬になってるんだよ、という話ですが、雨に降られて今回は写真を撮らなかったため、以前訪れた時の写真(2022年3月)の使い回しです。黒石は、家々の軒先からひさしの伸びた「こみせ通り」の風情がいいのです。



 翌朝。黒石駅から再び弘南線に乗って弘前へと戻ります。今日も空模様があやしい。朝の弘南線は、高校生がたくさん乗っていた。



 弘前からは、五能線のリゾートしらかみに乗車(外観は撮り忘れました…)。立派な売店スペースがあるのですが、営業していなくて寂しい。


 途中、先頭車では津軽三味線の生演奏が。外国人観光客の皆さんがぞろぞろ、先頭車へと向かって行った。天井のモニターで演奏風景を生放送。


 天気は引き続きパッとせず、日本海の色は暗かった。時折強風も吹いていたようで、一部区間で徐行運転していた。


 そんなわけで、本来なら15分程度停車して散策時間がある千畳敷駅も、この日はすぐに発車してしまった(写真は以前撮影したもの)。
 外国人観光客の皆さんは途中の十二湖駅でほとんど下車。世界遺産の白神山地だけあって、世界中から観光客が来るのでしょう。



 世界遺産に興味の薄い私は(すみません)、その先のあきた白神駅で下車して日帰り温泉に立ち寄り。しかし、列車を降りるや否や突風が吹き荒れ始めた。
 秋田から乗車する予定だった羽越本線の特急いなほ号は、区間運休のメールが届く。秋田新幹線で帰るしか無いかなあ…払い戻しに手間取りそうだなあ…。先のことは後で考えることとし、とりあえず温泉と昼食。

 駅に戻るが、列車が全然来ない。駅の小さな待合室は寒いので、駅前にある観光案内所のような施設にお邪魔した。ストーブをつけていただいて暖かい。壁にはSL時代の五能線の写真が飾られていた。外は雨も降りだして、いよいよ荒れ模様に。


 ようやく列車がやって来た。なんとか今日中に帰れそうでひと安心。昔乗ったキハ40はすでに無く、小ぎれいなステンレス車の単行列車だ。自分の他に1人乗っていたけど途中で降りてしまい、乗客は自分1人に。
 終点近くの能代駅で高校生がどかどか乗ってくる。窓の外では、ついにバラバラとひょうまで降り始めてしまった。


 五能線の終点、東能代駅に到着。寝台特急あけぼの号が現役の頃、この駅に朝降り立ち、今回と逆ルートで五能線に乗ったことがある(もう20年以上前かなあ…)。
 この後秋田まで行き、羽越本線経由の切符を払い戻して秋田新幹線の切符を買うのですが、詳細は省くとして、いろいろ手間取って四苦八苦。ようやく購入でき、無事東京行きのこまち号の座席に座った時はどっと疲れが…。
 日本海沿いの気候を甘く見てはいけない、行程に余裕を持って旅をしましょうと言うことなのです。

2025/12/01

ひまひま旅行者、また北へ向かう <前編>

 

 2月に行ったばかりなのですが(こちら参照)、またも弘前へ行って来ました。前回は夜だったので、昼間の大鰐線に乗ってみたかった。時折小雨が降る生憎の天気なのですが、しょうがない。


 弘前駅前からバスに乗って、やってきました大鰐線の起点、中央弘前駅。駅舎から、団体客がわんさか出てきてびびった。その賑やかなこと。雑誌で、弘南鉄道がコロナ禍で大変な時に台湾の観光客の受け入れに積極的に動いたと読んだので、台湾の方たちだと思われる。
 乗客減に苦しむ鉄道会社にとって、大事なお客様だ。でも賑やか過ぎて、一緒の列車だとちょっときついなあ…。



 駅前には、運行休止までのカウントダウンのボードが掲げられていた。まだ2年以上あるとは言え、いよいよお別れが近づいてきたのを実感する。



 発車まで時間があったので、駅ホーム脇の通路を通って、すぐそばの弘前れんが倉庫美術館へ立ち寄った。


 現代アートというのはよくわからん…(←他のアートはわかるのかよ)と思いつつ見ていると、見覚えのある絵柄に出会う(※館内は撮影許可になっていました)。弘前出身だという奈良美智さん。しかし、私はこの日まで、奈良美智さんをならみちさんという女性だとばかり思っていた(すみません)。




 中央弘前駅に戻り、大鰐線に乗車します。団体客の皆さんは団体臨時電車に乗ったみたいで、乗車した電車はガラガラでした。



 東急7000系由来の、物悲しい加速音がたまりません(鉄道マニアにしかわかりません)。子どものころ、この電車が「急行」の赤い札を掲げて、東横線を走っているのに乗った記憶がある。車齢はついに還暦を迎え(オールステンレス車の長寿ぶりを証明しています)、渋谷と桜木町より、弘前と大鰐を往復する生活のほうが長くなった。




 終点、大鰐に到着。今回はさっパスという往復乗車券と温泉入浴券のセットを買ったので、駅近くにある日帰り温泉に入浴(200円のお買物券もセットになっていたのに、使い忘れた…。いや、それでも元はとっているのですが)。
 露天風呂には、今どき珍しい立派な(色鮮やかな)背中の男性が入っていて、正直びびる。でも、一緒に入っていた小さな娘さんへの声掛けは、まったく優しいパパでしたけど。

 入浴後、大広間では地元のおばあちゃん4人組が話していた。たぶんこれが正調津軽弁か(半分ぐらいしか聞き取れない!?)。いまや、青森でも福島でも栃木でも、若い人たちはほとんどなまっていません。方言も(吉本芸人の関西弁を除いて)、いずれ日本中から無くなってしまうのかも知れない。


 再び大鰐線に乗って弘前へ戻ります。「りんごねぷた列車」として運転されていました。赤い光が揺れる車内が、妖しげ(?)で幻想的。そして、温泉に入ったこともあって電車の揺れが心地良く、途中で意識を失ってしまいました(いつもそうですが)。
 そんなわけで、続きはまた次回に・・・。